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いちベジタリアンのBlogです。

ベジタリアンやってます。記事のテーマはいろいろ。

哲学を1%も知らない人にお薦めしたい『ニー哲』【おすすめ本】

 

だーいぶ、ご無沙汰してしまいました(笑) きょうは最近読んだ本のおすすめを紹介したいと思います。

ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』を読みました。

 略してニー哲。

 

 

 

 

本を読んだきっかけは、堀江貴文さんのYouTubeチャンネル(ホリエモンチャンネル)にて、著者の原田まりるさんが出演なさっていたから。

 


堀江貴文のQ&A「後悔しないためには!?」〜vol.772〜

 

完全なる興味本位で、kindleで買ってみて読みました。

最近アドラー心理学が流行り、なんとなく哲学や心理学の分野に興味を持っている方も多いのではないでしょうか。

そんな方のための哲学の入門書としてベストだと思います!

 

f:id:mrchicken:20170201032831j:image

 

目次:

 

 

著者は、作家・コラムニストの原田まりるさん。そして哲学ナビゲーターを自称してます。

 

過去にはアイドルをしていたようです。シンプルに可愛いので納得です。

個人的に驚いたのが僕が応援していたスザンヌさん所属のアイドルグループ・中野風女シスターズに在籍していたということ(笑)

めっちゃどーでもいいですね…。すみません(笑)

 

twitter.com

 

ざっくりのあらすじは、

19世紀ドイツの哲学者ニーチェが現代、それも京都に現れ、失恋や家族での関係で悩みを抱える女子高生アリサを「超人」にするべく、さまざまな哲学者に引き合わせていく。

という感じです。

 

 

この本では物語の中でたびたび「超人」というワードがサラッと放り込まれていますが哲学用語です。

哲学的分野で言う超人(ちょうじん、ドイツ語とは、ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェが提唱した概念の一つであり、そのような新しいあり方を体現する人類の呼称である。

超人 - Wikipedia

 

こういう、高校の授業では、興味の持たなかった用語も自然に楽しめるのが物語形式の良いところですね!

 

 この本に登場する哲学者たち

 さて、物語が展開されていくなかで登場する哲学者をざっくり紹介していきます。

けっこう「実存主義」「現象学」とか難しい単語があります。哲学アレルギーを発症してしまいそうな方は、それぞれの哲学者の名言だけでもみてください。

思想に共感できる哲学者が見つかるのではないでしょうか。

 

19世紀のドイツを代表する哲学者。牧師の父のもと、裕福な家庭で育つ。若くして大学教授になるものの晩年は奇行を繰り返した。欲望を押し殺さず積極的に生きるべきと説く。

 

 《作中では・・・》

170㎝、55kgのいわゆる平均的な日本人男性。スマホゲーム開発を手がける。

京都のココアと抹茶にはまる。いつの間にか、アリサの家にナチュラルに出入りしたりと、なにかとデリカシーのない言動でアリサを翻弄する。

祝福できないならば呪うことを学べ

祝福出来ない自分を恥じて、自己を否定する必要はない。道徳に支配されずに生きる、ことを説くニーチェの明るい教え。

 

セーレン・キルケゴール(1813-1855)憂愁を愛するロマンチスト

デンマークの哲学者、文筆家。実存主義の先駆者とされる。自分にとっての真実こそが大切だと説き、美学をもって生きていた。

 

 《作中では・・・》

181㎝、62kgでシュッとしており、気高い孤高のカリスマ読者モデルとして登場。夏でも黒ずくめのファッションに身を包みミステリアスな美男子。そんなキルケゴールにアリサは目を奪われる。

 『情熱を持って生きないと、自分の世界は妬みに支配されてしまう

己の人生に情熱を燃やさず、個性的で主体的に生きている人を拒否することは、他人の人生を妬むことに人生を費やしてしまう。

 

アルトゥル・ショーペンハウアー(1788-1860)厳しくストイックな悲観主義者

ドイツの哲学者。悲観主義(ペシミズム)の代表格。

 

 《作中では・・・》

クラシック喫茶のマスター。山の中の風情ある喫茶店で、世間から一歩引いた環境に身を置いている。女嫌いで無愛想なため、しばしばアリサやニーチェ達といるときに気まずい雰囲気になる。

 『人生は苦悩と退屈の間を行ったり来たりする振り子のようなもの

目標を達成したり、欲しいものを手に入れても、結局それだけでは満足出来ず、しばらくすると別のものが欲しくなる。欲望→苦悩→退屈のループが人生。

 

フランスの哲学者。後期実存主義に大きな影響を与えた。小説「嘔吐」でノーベル文学賞にノミネートされるも辞退。無類の女好きで多くの女性と交際した。

 

《作中では・・・》

タウン誌の編集長やガールズバーのオーナー等を手がける実業家。愛車は黒塗りレクサス。

実存は本質に成り立つ

存在している理由が本質であり、存在しているという姿・形が実存である。理由があって人間は存在しているわけではない。理由がなくても存在する。

 

ドイツの哲学者。若い頃から心臓が弱かったため、人一倍「死」について考えた。神学、現象学を学んだのち、存在論哲学を展開した。のちにナチスに加担した。

 

 《作中では・・・》

京都大学の教授。小さなことに動じない落ち着きと、人生に対しての真摯さをもって教鞭をとっている。

死を肯定的に捉え、自分自身を未来に投げ込む

何が正しいか、選択すべきか分からなくなったときこそ、自分の人生が死に直面していることを再確認する。自分にとって何が真実で、そうではないか。

 

ドイツの哲学者。本業は精神分析医だが政治評論家としても活動の場を広げた。限界状況においての実存的交わりの必要性を説き、神学に対しても熱心だった。また、哲学には決定的に役立つ知恵はないという立場をとっていた。

 

 《作中では・・・》

ニーチェの友達の医師。人当たりのよい穏やかな性格の持ち主。

真理は二人から始まる』 

他人は時に厄介で、面倒くさいと人を拒みがちだが、人との関わりは真理を生む。

 

 

以上が本作に登場する哲学者です。 

この中に、少しでも共感を持てたり、興味を持った哲学者があるのではないでしょうか。

個人的には、死に対して人一倍考えていたハイデガーがのちにナチスに加担したという経緯が心に引っかかりました…。

 

終わりに ~哲学とはなんぞや~

本書終盤で、主人公アリサがヤスパースと「哲学とは何か?」について話す場面があります。

 

この場面をよんで思い出したのがアドラー心理学をまとめた『幸せになる勇気』です。

そこでは宗教と哲学は、「私たちはどこから来て、どこにいるのか。そしてこれからどう生きればいいのか?」という問いからスタートしているという点で同じだと言います。

しかし決定的に違うのは「物語の有無」だとして、先ほどの問いに対して、神の存在を前提とした物語があるのが宗教

それに対して物語を退け、真理を探究するため常識を疑い自問自答を繰り返し歩んでいくのが哲学だとし「哲学は学問というより、生きる態度」であると結論づけています。

 

この本の終盤、女子高校生のアリサが「哲学とは何か?」という問いに対してどう結論づけそしてどう行動していくかも見所です!

 高校の倫理の授業で、何となく哲学アレルギーを持ってしまった方はぜひ読んでみて下さい!